「NO作業日誌」カテゴリーアーカイブ

鹿と私のオブセッション

曇のち晴れ やや蒸し暑い一日

汗ダラダラというわけでもないのに暑さに馴れないせいか何をしてもめまいがする。

倒れ始めたトマトに手をくれる(支柱を立てる)。自給用なのに40株以上あり、2m見当の支柱を80本用意しなければいけない。冬の間に済ませておくべきだった。

早生真黒茄子、初物収穫(1個)。今年は早い。ダメ続きの転作田んぼでいい感じ。一方で畑の丸茄子が全然育たない。

ようやく展開し始めたカボチャを鹿がかじる。現場を押さえていないので鹿と(確と)断じるわけにもいかないが。別に美味しくないだろうに、歩きしなヒョイと口が出るようだ。

何度おどしても夜になると山から降りて来て、何かしらちょっと齧って行く。壊滅的損害はないが嫌がらせを受け続けるようにジワジワこたえる。deer snack obsession。

こちらも毎晩裏山に向かって手を打ち鳴らし、歌ったり唸ったりする。ライトに瞳孔が反射すれば表に飛び出して追いかける。俺が病的に気にしすぎるのか。近隣で鹿を追う声を聞いたことがない。

NO休み

梅雨入り間近、少し蒸し暑い。夕立。

農村には農休みと呼ばれる休養期間がある。稲作が主体だった頃の名残だろう、八十八夜に播いた種を45日育てて田植えをすると6月下旬の梅雨入り頃、植え終われば骨休めにちょうどいい。

今年は田植えが例年より1週間早い5月22∼26日、一番草取りも先週済ませた。ズク出して手作業。

農休みは無い。一度、半日ほどゴロゴロして過ごしたあとは日々の仕事の繰り返し。買った苗のレタス以外収穫物がまだ無いのでひたすら草刈り。ディルもハトムギも草に埋もれてしまった。ヤギのご飯もせっせと刈る。

桑の実だけは採れる。おっと、手を伸ばした所に先客が。

毎年恒例、今年もサクランボの枝が何者かに喰われて苗木から大きさが変わらないし、玉葱も相変わらず小さい。

寒い。仕方がない。

今日の朝食、黒パンとじゃがいも、ピタパン、人参とピクルス。野菜を買わないという意地を通すと毎日同じようなものを食べる。飽きたと思ったことはない。食べ飽きたと感じるのは、合成物質中毒に対する拒絶反応である(仮説)。

朝の最低気温は氷点下8℃。春分過ぎてこの寒さはないよ。農協の入口に凍霜害対策本部の看板が立つ時期だ。

トマトの種浸水。畑に落ちてた黄色く乾燥した実を拾って採った種。サンマルツァーノの実が誰かに食われたらしく、殆ど残ってなくて焦った。ボルゲーゼはたくさん。ついでにレタスエルーゴの古い種も発芽試験で浸水しといた。

いよいよだかいやいやだか稲作り仕事。今年は温湯消毒を割愛して浸水から。塩水でもないのに大量の浮き籾が出る。これはヤギのおやつです。

昨日倒す方向がちょっとずれて崖ッ縁に落ちかけた杉の救出。細いと思ってもいざ伐るとなると結構太い。刃を当てると急に太くなるんじゃないかと思うくらい。そして伐ってみるとさらに太くなっている。崖下に転がらないように玉切りたいが重くて扱い難く、全く捗らない。終わらなかった。

今夜のブハンカ。ライ麦3対ツルヤの強力粉2。この頃は250℃で45分焼いている。

 

 

 

エントロピーは増大する

ナス、双葉展開。吸水して発根したのをセルトレイに移して1週間。ここからどれだけ間引けるか。もったいながって苗を作り過ぎて、世話をしきれずに多頭飼育崩壊のような事に、毎年なる。

昼間に配り物にいらした長老が俺の果樹の剪定を見て、「ええ、どれも苛め方が弱いわ。こんなもんじゃ虻蜂取らずになっちまう」と曰われたが、全く図星である。間引いたり切り戻したりが、思い切ってできない。

NO業生活も10余年になるが、間引き過ぎたと思っても結果的に間引き過ぎだったことは一度もない。苗は作り過ぎるし枝は伸び過ぎるし木を植えれば数年で近過ぎたことに気づく。何事につけゴチャゴチャにしちまうクチである。エントロピーの最大化を辛うじて逃れ続ける毎日。

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今日の朝食、黒パンとじゃがいも。小麦パンも全粒粉で黒っぽい。玄パンと言おうか。ドイツでは黒パンと白パンの中間に灰色パン、Grau brot というのがあるらしい。

NO事始め ナス科の播種

播種と言っても浸水して芽出しから。予定より3日遅れ。保温の用意もなく、今夜はとりあえずストーブ脇に置いとく。

ナスは真黒とローザビアンカ、扁平パプリカ、謎のピーマン、激辛唐辛子。今年はシシトウはお休み。

今日の朝食、黒パンと小麦全粒粉パンと白パンとじゃがいも。白パンはツルヤのパン用強力粉。よく膨らむ。黒パンが一番小さいけど使ってる粉の量は一番多い。ずっしり重くて酸っぱい。

今夜のブハンカ

ライ麦:小麦、3:2。麦芽粉末を入れないと焼色が薄い。

くにゅに乗せてみた。

こちらは黒猫に黒パン。だあだは暗いとこで撮ると何だか判らない。

春まで堪え忍ぶ日々の暮らしについて

2月10日(土) -8/10℃ 晴れ

昨日の日暮れ時、暖かい風が吹いたような気がした。雪を被った杉木立の隙間をこっそり春がすり抜けたんじゃないかな。

で、今朝は氷点下8℃。仕方ない、いつも通りの季節なら今頃からが厳冬だもの。いつも通りということはもうないのだけれど。
久しぶりに明るい朝。木々に隠れて見えないけど山裾からは日が昇っている。ヤギたちは小屋の扉が開けば、どんなに寒くても放牧場に走ってゆく。

これは6日の大雪の朝。去年と、今年もこの日までほとんど積もらなかった。久し振りの終日雪掻きで今頃になって全身倦怠感。

 

今日の朝食は(も)黒パンとじゃがいも、赤大豆ペースト。

食後はグズグズとストーブの前に張り付いて、しょうがなく仕事に掛かる頃には10時を回っている。

午后、ふたりで細川の放牧地のクヌギを一本伐る。傷のないところはキノコの原木、太いところは薪、小枝はヤギのご飯と、全く余すとこがない。ありがたいもんだ。

木を伐るのにはものすごく時間をかける。野菜の収穫もそうだけど、効率を追いかければ仕事の楽しみは置いてけぼりになる。喜びを勘定するようになったらおしまいだ。山菜きのこ獲りの時は別人格に憑依されるのだけれど。

日暮れ前には氷点下。ストーブが活躍する時節はパン焼きが夜の仕事。

ライ麦、小麦半々。ライスタータ50g、粉425g、水275cc、塩6g。250℃で35分。スタータとライ麦粉で24時間発酵、塩と小麦粉足して8時間発酵。

塩だけは自給できない。南信には塩鉱があったらしいがリニアの工事でだめになったかもしれない。

築78年の民家、土壁がそろそろヤバい。正月の地震でひび割れが増えた。屋根と壁さえあれば、とよく言うが(言うよね?)、我が家は屋根と壁と床がジワジワと崩壊しつつある。今年はなんとかしよう。

恵みの雨

朝晩やや冷えるようになり、長袖長ズボンで過ごすことが増えた。

9月を半袖で乗り切った今年はやはり例年になく暑かった。雨も台風の影響も殆ど無いし今のところ。

午前中はギリシャ歌謡を聴きながら栗の鬼皮むき。今年は虫がいっぱい。マルガリータゾルバラからのYouTubeセレクトギリシャ歌謡ミックスリストに何故かエストニア歌曲が混ざる。

昨日稲の脱穀が無事済んだ。途中脱穀機がエンストしたけど(3年ばかり、エンスト無しで作業が終わった例がない)。

あきたこまち150kg、朝紫15kg。希望推定値。面積当たりの収量は普通の人々の半分くらい。田んぼにかける作業時間はこちらが10倍ではすまないだろうに。いやいや、金や数字に囚われてはいけない。自給自足。稲藁も充分確保した。

冬の間のヤギ小屋の敷草になり、廐堆肥になる。米穫れた! というより、藁穫れた! という安堵感が大きい。脱穀後、雨に濡れずに全量回収できたのがことのほかうれしい。無農薬藁で納豆作ろうかな♪

脱穀が済むまではポツポツ降る小雨にもソワソワ、藁の片付けまで済んでしまえば今度はキノコのために一雨ほしい。

夜、いい塩梅に雨が降り出して朝まで降った。祈りたいような気持ちになった。

なにしろこの頃、祈るしかないことが多い。

 

突然、秋

朝、玄関の引き戸を開けるとひんやりと涼しい。涼しいというのは低温の肯定表現だから、実感でいうと寒い。寒いのだけど、数日前まで暑かったので寒いわけないと言いたい気分が涼しい、を選ばせる。

そろそろ本気で薪割りしないといけない。ほんとは春先から隙を見てコツコツパッカンパッカンやっておかないといけない。こりゃ間に合わねーな。

相変わらず本降りの雨はない。キノコも全く出ない。稲刈りの数日後、夜間にいつもより長めの雨が降ったので裏山に入ってみた。しっとり濡れた落ち葉をめくったらすぐ下はサラサラに乾いていた。

ニンジン畑に連日水を運ぶという稀有な経験もした。旱魃に耐えてこの頃やっと展開してきた貴重な葉っぱを食べるアゲハの子どもたち。手の上でウンコ。

ヨトウムシなどは即殺するのに内なるレイシズムやらルッキズムが駆動されてこいつらは奥山放虫。はらぺこあおむしは何でも食べるが、通常、アオムシは孵化したとき最初に食べた草以外は食べないそうだ。山の中でニンジン見つけられるといいね! (ねーよ)

2023年の稲刈り

昨日、9月18日、稲刈りが無事済んだ。いつもより1週間程早い。ウサギの食害対策で落水前日まで深水にしていたのと、セレブなお宅の絨毯のように生い茂った田の草のおかげでなかなか水が抜けなくて焦った。水路にも田んぼにもアカハライモリなどがうようよいて強引な作業を許さない。

水が抜けかけた水路に、黄色い胴体に脇毛を生やしたような見慣れないトンボが孤立出産(産卵)する。ツガイの産卵ではない。一回り小さいシオカラトンボが上からのしかかるように邪魔をするが、せいぜいトンボにたかられた(実話)程度にしか感じないらしく、相手にもせず悠々と産み終えて飛び去った。こうして外来種が増えてゆくのだろう。落水から10日あまりで何とか潜らずに歩ける程度になった。環境大改変。生き物のみなにはさだめて迷惑な事であったろうと、昭和天皇並みに反省申し上げた。してないってことか。いや、俺はしてるけど。

バインダーで刈り取っているときは、手応え上々だった。やっぱり暑いとこの植物なんだよな、猛暑上等! とか9月も半ば過ぎだってのに30℃超えの異常な暑さに汗ダラダラで豊作の予感に頭クラクラ、ハゼに掛けてみると例年とほぼ同じ収量が予想されるのでありました。

庭の片隅に、雑草に埋もれて彼岸花が咲いていた。ツルゲーネフの田舎の貴婦人みたいに。