2019年1月27日 晴れ -10.5/7.8℃
最低気温が氷点下10℃を下回った。エルニーニョで暖冬?平均気温は平年を上回っているとか。平均気温の計算方法を知りたい。ローカル新聞『市民タイムス』のお天気欄の情報からは、最高と最低を足して2で割っているように見える。最低気温が平年より低くても昼間がうんと暖かければ、差し引きで平年より暖かいことになる、、、朝晩寒いんだよ!
とはいえ、昼間だけでも暖かいのは助かる。春のような、少し動けば汗ばむ陽気も珍しくない。とはいえ、比較的日当たりが良い玉葱畑などは霜柱で浮き上がってしまって困る。根雪が欲しいところだ。そのすぐ先のトウヒ林の日陰は長靴が埋まるほどの積雪。聖高原スキー場といい勝負。
この頃の朝日新聞の、「教えて」という短い記事で日米地位協定の解説があった。読めばふむふむそうかい、と納得するが、「とりあえずやっときました感」しか残らない。合州国が「俺たちこういうことするからそこんとこ夜露死苦!」と言い、日本が「かしこまりましたサー!」と敬礼している様子が伝わらない。日米地位協定、と端折ってしまうのがいけない。日米両国のお互いの地位について対等な立場で交わされた協定、のように勘違いしてしまう。外務省のHPで正式名称を確認しておこう。
日米地位協定のちゃんとした名前は、「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(日米安保条約)第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定」という。「日本国の地位」は全く問題にされていない。
これをつらつら読んでいくと、日本は占領されたままなのがよくわかる。条文の下に「第○条に関連する日米合同委員会合意」というのがついていて、この感じをダメ押しする。「日米合同委員会合意」に関しては「秘密合意」の方が本質で、それが日米関係を規定する最高法規だという説があるが、合法的に目にすることは決してないような仕組みになっている(秘密だから)。特定秘密保護法とかで最近補強されたけど(絶対秘密だから)。
おっと、そういうのは陰謀ですよ、と同HPの中の「地位協定Q&A(外務省HPより)」問12、で主張している。
これはしかし、とても親切な資料で、普通の人が当たり前に不審を抱く地位協定の問題点を丁寧に並べてくれている。すべてのQは「~ですか。~ではないですか。」という疑問形で述べられているから、それを「です。」に置き換えれば(問1を除く)、Aを参照しなくても本当の答えがわかるようになっている。語るに落ちる、の好例。もっとつっこんで知りたい場合は、『日米地位協定入門』(前泊博盛編著、創元社)にもQ&Aがあり、両者の答えを比べて読むと面白い(腹立たしいかも)。
日米合同委員会合意の例をひとつ。例えば、第16条「日本国法令の尊重」に付された、オスプレイの低空飛行に関する合意がある。外務省HPでは、その「覚書」を読むことが出来る。ただし、英文だ。これには「仮訳」が付されている。なぜ「日文」としないのか判らない(勘ぐることはできる)。以下、
「 6 のe.MV-22は,時折,低高度で運用されることから,同機の乗組員は,日本国において低空飛行訓練を行う。MV-22は,訓練航法経路を飛行する間,地上から500フィート以上の高度で飛行する。ただし,MV-22の運用の安全性を確保するために,その高度を下回る飛行をせざるを得ないこともある。
低空飛行訓練の間,原子力エネルギー施設,史跡,民間空港,人口密集地域及び公共の安全に係る他の建造物(例えば,学校,病院等)といった場所の上空を避けて飛行することは,合衆国の航空機の標準的な慣行である。 」
「オスプレイは500フィート以下(150m以下。下限記載なし)で飛ぶことを認めるよ。合州国(英文では連邦政府)の航空機は普通(絶対に、ではない)、低空飛行訓練中は原発とか人口密集地を避けるよ(日本ではどうするか記載なし)」。
これならこのままでじゅうぶんやりたい放題だ。秘密合意もいらない。この上に秘密もあるとしたら、内容を想像するだけで背筋が寒くなる(だが想像せよ!)。
すごく寒くなったから今日はこのくらいでやめよう。