曇りのち晴れ 朝晩寒い

来週末に稲刈りする事にした。
田植えが終わってから、極くたまに畦草を刈るくらいしかせず、ここ1カ月くらいは足も踏み入れなかった田んぼに、久しぶりに入る。

排水路の水が全然落ちていない。泥が溜まった上に雑草が伸び放題で、きわめて細長い沼の様相を呈している。シャベルで泥をすくうと、ひと掬い毎に赤腹イモリとかヤゴ、タイコウチ、オタマジャクシまでがシャベルの泥の中でモゾモゾ動く。オタマジャクシは冬前にカエルにまで辿り着けるのだろうか。
何とか水気を感知して排水路に戻れよ、と思いながら泥を上げる。相当な数の犠牲者が出ることだろう。日頃は生物多様性とか言っていい気になっているが、田植え、稲刈りの時期は環境破壊に手を染める。耕運機、田植え機による轢殺、農薬による毒殺の下手人にならないのがせめての言い訳。今シーズン草取りを人任せにした事については言い訳がない。来年は頑張ろう。

田んぼからの帰り道、人はどれだけの田んぼが要るか考えた。3aくらいだろうか。いずれにせよ、日本には田んぼが多すぎる。莫大な費用をつぎ込んで里山の景観ぶち壊しの「構造改善」で乾燥地域の麦の適地も水浸しにして、挙句減反のようないびつな政策が取られてきた。それを今度は湿害に弱いソバへの転作を誘導するのだから、農た林水産省が、本当に、何も真剣に考えていない、ということは明らかだ。そのことを一番分かっているのは農業者だが、役人の無能に対する批判は、都会の暇人の皆さんに比べても農業者が一番穏やかだ。

考えながら歩いていると道に山栗がいっぱい落ちている。これを丁寧に集めれば1日5kgいけるかもしれない。シーズン中、10日頑張って50kgか。結構なカロリー源になるけど、貯蔵と調理の労力を考えると主食を栗頼みにするのは少々きつい。やはりこれはおやつにとどめておくべきだろう。政治まみれのコメ作りと山の栗拾いには真綿にくるんだ刃物のように鋭いコントラストがある。

家の畑では、、、

キュウリ、八町がもう少し頑張りそう。ナスはそろそろお終いかな。一部、昨日片付けた。トマトも今赤くなりかけてるのがギリギリ間に合うくらいか。ズッキーニが意外と長持ち。この後は花ズッキーニの小さいのを食べよう。

このところ秋の種まき作業が続いた。

聖護院大根 播種 15 発芽 18
木曽紫カブ 播種 19 発芽 25 
ルッコラ  播種 20 発芽 23 
信州高菜  播種 25 発芽 -

大根はライ麦の後、2ヶ月草生放置した畑。不耕起のつもりだったが、芝草の根っこがあまりに重なり合って生えていたもので、怖れをなして5㎝ほど削って、しかも軽く畝を立ててしまった。かなりしつこく踏圧したのだが、案の定、翌日つばいとだあだが一部をほじくり返してくれた。発芽まで篠竹を並べ伏せて何とか乗り切った。

カブはアンデストウモロコシの後を大幅に削ったり盛ったりした段々畑に播いた。土を均して3~4日後に播いたから、雑草と発芽が揃ってしまった。

ルッコラと高菜は、播き条の草を削っただけの不耕起栽培。ルッコラは去年買った種だが、発芽率良く、間引きが大変そう。双葉がすでにルッコラのいい香り。高菜も不耕起が不安で密に播いてしまった。どうなるか。

原木ナメコが頭を出し始めた。去年は欅の葉が散り始めたころだったような気もするが、記憶は曖昧、記録は無い。欅はまだ青い。

Web上、『有機農業ニュースクリップ』から、見出し抜粋、

「ロシア 食料生産で全面的にGM禁止」
「スコットランド GM作物栽培禁止へ」
「フランス GM栽培栽培規制を強化 」

世界はGM禁止に向かっている、と思いきや、力ずくで世界をねじ伏せるのが信条の合州国、

「米国農務省 第二世代GMジャガイモの栽培を承認」

TPP交渉、決裂しないと恐ろしいことになる。したらしたで米日二国間協定が出てくるだろうが。日本は一刻も早く独立するべきだ。

カタルーニャ自治州議会選挙、分離独立派が過半数を制す。中央は武力(政治家は抑止力、と言う)と経済力で周縁を支配しようとする。力の源を周縁から搾り取りつつ。世の中、進んで支配されたがる人も国も少なくないようだが。

疲れてもいい

晴れ 14/28℃

疲れてあまり作業できず。先月末からの鼻炎が収まらない。

・夏野菜収穫。ズッキーニの片づけのタイミングが判断できない。わりとしぶとく実が生り続ける。ナスはこれからという感じ。

今年は山の様子が例年と違う。獣道が荒廃している。以前、イノシシが増えてキノコをみんな食われてしまう、という過疎山村老人の言葉を読んだことがある。俺の乏しい経験では、獣が多い年はキノコも多いような気がする。獣が落ち葉を攪乱しないとキノコも出づらいのではないかと思う。それで獣に代わって獣道をせっせと歩く。摺り足で。キノコの発生に多少日当たりも必要なのではないかと考えて、出そうなあたりを少し枝払い。日が当たって落ち葉がカラカラになった。逆効果か?

北関東の雨の被害は思ったより酷かったようだ。収穫間近の田んぼが水浸しになっている。水が引けば一部は収穫可能だというが、中には全滅の田んぼもあるだろう。自然農の田んぼだったりすると、半年間どれだけ手間が掛かっている事か。

越谷市も被害が大きかったという。高校が越谷だったが、市内を流れる元荒川は、当時から雨が降ればすぐに増水して高校生をわくわくさせていたが、その後も改善されなかったのだろうか。首都を守るために郊外の上流域を犠牲にしてるわけではないだろうね。(そんなこと、するに決まってる。さらに、首都を含めて郊外の上流域を守る為に、その上流域が犠牲にされる。広大な美しい渓谷と集落を水没させる八ッ場ダムを見よ。さらにこのダムは―多くのダムと同様に―治水ではなく、治水事業のために必要とされている、、、)

越谷市に限った話じゃないが、田畑と養鶏場だらけだった所が、凄まじい宅地開発で地面はコンクリートとアスファルトで覆われた。雨がしみこみにくくなっているのだ。

日本中、国土の構造が単純化しつつある。政治経済上の要請で。国土が単純なことは、経済と統治のためには都合がいいだろうが、攻撃される場合にはそれが自然力であれ人為的な力であれ、簡単にダメージを受ける。

在り方としてはシンプルでいい。が、それをあらしめる複雑さと常に、直に関わり合わねばならない。Simple Life はいいね。けれど、それを消費するな。複雑さを、手間のかかる生活を取り戻せ。疲れるけど。

50年に一度なら大したことないか、という感想もあり得るが、、、

晴れ 15/25℃

もう晴れても暑くない。日差しはじりじり照り付けても、その熱さは皮膚の上にとどまる。気の早い黄色い落ち葉の点描。秋。

タマネギ、湘南レッド播種、及びノンクーラー追加播き、それぞれ400粒づつ。移植する畑がないので困っている。また開墾か。もう5年目なんだから少しは段取り付けられるようにならなくては。少しは付くようになったけどね。でも少しだけ。

「50年に一度の記録的大雨」がWeb上に氾濫している。テレビではもっと恫喝的に語られている事だろう。気象庁はHP上で「50年に一度」の基準について、「50年に一度、と言ってもいいくらい」の意であることを説明している。にもかかわらず「記録的」と煽るのは、ただの警報じゃみんな避難しないから、という理由らしい。気象庁はじめマスコミの皆さんは「バカにはこれくらい言わないとわからない」と思っているのだろう(ふざけてもらっては困る。バカには何を言っても無駄だ)。むしろ、この言葉に喚起されるパニックを待ち望んでいる勢力がいることに注意しておかなくてはいけない。この隙に何が起こるか。スーパー堤防作りたくてウズウズしてる奴らは大喜びするし、国民の命を守る、とかいって戦争法案強行採決。

自衛隊の装備が災害救助に特化していたら、今回ももっと多くの命が救われたことだろう。どこぞの国で被災した民家の屋根を吹き飛ばしたとかいうオスプレイは何の役にも立たない。

週刊紙の広告、「元少年Aからの手紙」を得意げに、グロテスクにちらつかせる。こういう週刊紙(新潮、文春、女性何とかetc)は不買で黙殺するべきだろう。売り上げが伸びるかどうか、民度が試される(だからバカには、、、)。

キノコ採りと車の運転

晴れのち雨 15.8/26℃

やっと晴れた。朝日があたる屋根からもうもうと湯気が立つ。生き物係さんは玄関先に豆のザルを並べて日干し。生きるって素晴らしい!

台風の被害も多少あった。
・ピーマン、風を受けやすかった生育の良いもの何本かへし折られた。災い転じて福となす、折れたところの葉が佃煮になって夕食のおかずに出てきた。
・屋根から外して畑に立てておいたアンテナに這わせていた栗豆がアンテナごと倒れた。起こしたら突風が吹いて目の前でまた倒れた。
・キュウリしろうまの、やはり一番大きく育っていた木が倒れた。
幸い、どれも根っこは無事だったから、これからの天気次第で回復するかもしれない。
・粉用トウモロコシ甲州も20本くらい倒れた。これも根こそぎではなかったが、立ち直らせるのは難しく、黄色く色づき始めていた幼果をゆでたのを、鶏が喜んで食べた。俺も一本食べたが、結構うまかった。鶏め!
・土曜日に撒いた玉ねぎの発芽が低調。播いた上から土の代わりに堆肥を篩ったものをかけておいたのだが、大雨にたたかれてぐしゃぐしゃになった部分がある。播きなおしか。

先週、水道の検針の人が、もうそろそろキノコ出てるんじゃない、などと言ったので以来そわそわしっぱなし。みんなソワソワするらしく、他地域ナンバーの車までがうろうろしている。キノコ狩りの対象になるようなのはまだ出ないが、知らないキノコはいっぱい生えている。何種類か採ってきたうち、白くていかにもキノコらしいのを、さっき夕食のカレーで食べた。加熱すると真っ黒になる。とってもおいしかった。食べてからちょっと不安になってキノコ図鑑を見た。見るのは毒キノコのページだけ。ここに載っていないキノコは食べることにしている。テングタケ科に一見似たものがある。「猛毒である。もし誤って食べたら、間違いなく死ぬ、、、」。似ているけれど違う。たぶん違うと思う。いや違うんじゃないかな。まちょっと覚悟はしておけ。なんて歌って済む話ではない。本当に気を付けなければいけない。

今、少し緊張しながら経過を観察している。もう2時間経ったから大丈夫だろうと思う。キノコ採りと車の運転は似ている。慣れてきたころヒヤリとする事故を起こす。

鬼怒川の堤防決壊。なぜあんな川岸の、しかも土地の低いところに人家が、と普通は思う。俺の実家も川のすぐ近くで、大雨が降れば「ゼロメートル地帯」になる(今日あたり、なっていただろう)。他人事じゃない。今回の被害は記録的な降水量だけが原因じゃない。川底の土砂堆積で川の許容量も減っている。日本の急流ではただでさえ土砂は溜まりやすい上に、上流の土砂が流れ出しやすい条件が人為的に作られている。川だけではなく、山の問題として考えなければいけない。一方で、潜在的氾濫原に住む、という覚悟も必要なのだろうと思う。俺はどうだ?土砂災害警戒区域(本当)に住む覚悟ができているか?
土木工事欲しさのむやみな堤防のかさ上げは、次の決壊の被害をより酷いものにするだろう。