原木なめこが出てきた。遮光シートが薄くて、まだ日当たりが良過ぎる。このところ雨が降らないので、なめこ(ナメコ、とカタカナにすると、ナメクジを連想する)らしいヌメリも控えめ、そのぶん扱いやすい。
都会のスーパーで売られている「ナメコ」は、茶色で、小指の先くらいの大きさ(上の画像でいうと奥にチョボチョボ出てるやつ)だから、昨年まではそのくらいのを採って食べていた。が、今年、長楽のキノコ名人のキノコ採りを手伝った際、なめこは傘が開いて黄色っぽくなった頃が採りどきらしいことがわかった。親子の間でも多くを語り合わぬというキノコ採りの世界であるから、しかと聞いたわけではなく、名人が採れたなめこを選り分けながら浮かべる笑みのニヤニヤ具合からそう推測した。近隣の直売所でも、やはり傘の開いたなめこが目に付く。ヒラタケも同様、都会なら見切り品に回されそうな傘の開ききったものが美味しいとされている。思うに、都会に限らずスーパーに出回る工場生産品は、こじんまりとパックしやすいこと、つまり流通効率の高さの方が、おいしさよりも優先されているのだろう。
今日は大鍋に2杯分ほど採れた。そういうとき、昨年は調理や保存に大変な手間が掛かっていた。今年は直売所に出せる。そして、期間限定だが、キノコは野菜よりも売れ行きがよい。
玉葱苗、にんにくの植え付け、麦播き、豆の収穫と、仕事は山ほどあるが、キノコに夢中になっているとつい、他の作業がおろそかになってしまう。米の脱穀もまだ終わっていない。