死のある風景

2月20日 金曜日 晴れ -5.3/8.9℃

sikanogyakusatu (4)

この頃足を向けない田んぼの方へ朝の散歩。この道は木立の日陰で雪がなかなか融けない。我が家の周りはもっと雪深いが、、、。道端に何か転がっている。

 

sikanogyakusatu (3)

骨だ。まだ所どころ肉がこびり付いている。画面左に向かって口をあけているカメか何かの首のように見える。だがこれは鹿(だったもの)だ。左側に骨盤、右に向かって背骨。胸椎の途中で引きちぎられている。

左手の雪原(雪の下は開墾途中の畑)に無数の獣の足跡、足跡の乱舞の中心に黒っぽいものが横たわっている。

 

sikanogyakusatu (2)

この残骸も、雪上の足跡がまだ残っているうち、数日のうちに跡形もなく消えてしまうだろう。死は、その時偶々それを免れた他者にとっての祝祭。死者はいったん命を失い、「モノ」になることで他の誰かの命を養う。いったん失われた命はどういう形であれ、再生するのだろうか。この迷いに関して、また迷いに関与しうる点において人間だけが特権的に愚かだ。

 

sikanogyakusatu (1)